ワールドカップ開幕間近
今月中旬から、いよいよワールドカップが始まります。
実は、モロッコ人は大のサッカー好き。
スペインリーグやモロッコ代表が出場する試合など、「大事」な試合がある時は、町中お祭り騒ぎになります。
試合の時間、テレビが設置されているカフェやバーは満席。
応援しているチームが点を入れると、大歓声が巻き起こります。
大通りからほど近い私の家では、テレビを見なくても、聞こえてくる歓声で「今、点が入ったな」と分かるぐらいです。
ちなみに、2016年には、カサブランカで行われていた国内リーグの後、フーリガン同士の衝突で2人が死亡、54人が負傷するという痛ましい事件がありました。
同じような衝突によってけが人が出ることは、実は珍しいことではありません。
そんなモロッコは、1998年大会以来5大会ぶりに、今年のワールドカップに出場します。
6月15日の初戦・イラン戦に向け、現在日中の飲食を断つラマダン月の最中にも関わらず、町は盛り上がりを見せています。
全国に展開する大型スーパーマーケットの「Marjane(マルジャン)」には、ワールドカップの特設コーナーが設置されました。
国旗そのものや、国旗の模様を描いた洋服やスーツケース、さらにはサッカーボールの模様を描いたパイプ椅子まで。
観戦のためか、テレビまで1,000ディルハム(約1万2000円)オフ。
見上げると、各国の旗も飾られています。
ナショナルフラッグであるロイヤル・エア・モロッコ(モロッコ航空)は、モロッコ代表のワールドカップ出場を記念し、サポーターがロシアでチームを応援できるようにとロシア各都市への直行便を13便飛ばします。
これはサッカーの観戦チケットを持った人のためのものではありますが、お値段はなんと往復で5,000ディルハム(約6万円)と結構お得!
モロッコ代表チームは、「Lions de l’Atlas」の愛称で親しまれています。
以前、ラバト動物園で繁殖が成功した「バーバリライオン」についての記事を書きましたが、このライオンの別名も「アトラスライオン」。
また、モロッコの紋章にも、2頭のアトラスライオンが描かれています。
そんな愛称がつけられるサッカーチームは、国民にとって大きな存在であると言えるでしょう。
国民の期待を背負うLions de l’Atlasの活躍と、モロッコ人がそれをどのように観戦するかを見るのが、今から楽しみです。
願わくは、平和に観戦・応援してほしいものです。
2018年6月8日