トラム

モロッコの都会に住む人たちの移動手段として便利なのが、トラム(路面電車)。
トラムといえば先進国のイメージもありますが、エジプトやアルジェリアなど、モロッコ以外のアフリカの国でも走っています。

乗り方は簡単。6ディルハム(約70円、1時間有効)の切符を買ってから乗車するだけ。
ただし、欧州のように時々検札があるので、乗車後すぐに切符に印字することを忘れてはいけません。
平日は8分ごとの運行で、バスよりも行先や乗車方法がわかりやすいので、現地住民だけでなく旅行者や在留外国人の足としても活躍しています。

現在モロッコ国内では、首都ラバト市内と国内最大の商業都市カサブランカ市内に路線があります。

首都ラバトを走るトラム


モロッコのトラムの起源は、さかのぼること100年。
首都ラバトに1917年、見本市の参加者のために蒸気とガソリンで牽引する路面電車が設置され、1930年まで利用されていたのが最初です。
現在走っているトラムは電気牽引で、ラバトでは2011年、カサブランカでは2012年に開通しました。
トラムの長さはラバトが約19キロ、カサブランカが約31キロですが、延伸が計画されています。

この2都市のほかにも、昨年11月にCOP22(国連気候変動枠組条約第22回締約国会議)が行われたマラケシュや、モロッコ北部の国際都市タンジェなどでもトラムの開設が計画されており、モロッコの交通網はどんどん発展しています。


2017年2月22日