金曜日はクスクス

モロッコ料理を代表するといっても過言ではない「クスクス」。
みなさんは食べたことがありますか?

クスクスとは、硬質小麦から作る「世界最小のパスタ」。
写真は蒸したクスクスの上にニンジン、ズッキーニ、カブなどの野菜やひよこ豆を載せ、中央に鶏肉、その上にタマネギとレーズンをシナモンで炒めた「ティファヤ」を載せたものです。
各家庭やお店で使用する野菜やスパイス、レシピが異なりますが、通常は二段ある専用鍋の下段で野菜を煮て、その蒸気を利用して上段でクスクスを蒸して作ります。

モロッコでは、イスラム教の安息日である金曜日がクスクスの日。
金曜の午後は、家族で大皿に盛られたクスクスを分け合って食べます。
野菜はどこからでも均等に取れるように並べられており、これは大皿を囲んだ人たちが手前から取り分けることができるようにということです。
レストランのランチにも「金曜メニュー」としてクスクスが登場し、少し量は多いですが、ワンプレートとして気軽に楽しむこともできます。

クスクスはモロッコだけでなく、北アフリカのほかの国やヨーロッパでも日常食として親しまれていますが、モロッコ人に言わせると「モロッコのクスクスが世界一」。
最初こそ食べ飽きるのではないか、と危惧していましたが、ほっとするほど野菜の甘みがしみているのがおいしく、気付けば毎週金曜日を楽しみにしています。


2016年5月11日