Skypeが使えない?

海外で暮らす人の中には、SkypeやLINEなどといった無料通信アプリを使って家族や友人と連絡を取っている人も多いはず。
もれなく私もその一人だったのですが、今年に入ってから状況が少し変わってしまいました。

モロッコ当局が昨年末ごろから、携帯電話の3G・4G回線を利用したSkypeやWhatsapp、Viber、Facebookメッセンジャーなどの無料通信アプリによる通話を規制しはじめたのです。
3月に入るころには、Wi-Fiを利用した無料通話もすべて規制されたと発表されました。

モロッコがこのようなアプリを規制したのは初めてではありません。
過去にも単発的に、SkypeやViberといったアプリが使えなくなっていました。
しかし、一時的だったこれまでとは、どうやら少し様子が違うようです。

現地メディアによると、無料通信アプリの台頭により「通信会社が経済的不利益を被っている」ことと、無料通信アプリの運営会社が「許可を持っていない」ことを理由に規制がなされているそうです。
もちろんこれは表向きの理由。匿名の関係者の話として、治安上の問題を挙げている報道もちらほら見受けられました。
これに対して、反応は多々。野党が議会で質問したり、ボイコットの呼びかけが起きたり。
Twitterをのぞくと「家族との絆を引き裂くのか」といったコメントが通信会社に送られています。
さらにメディアでは、無料通信アプリを使うためのVPN(仮想プライベートネットワーク、これを使えば中国からFacebookにもアクセスできます)の設定の仕方も紹介されています。

よくよく考えれば、国境を越えても無料で何時間でも話せるなんて、すごく不思議なこと。
それでも、利用者に事前に通告することなくいきなり止めるのはフェアじゃないと思いました。
もし日本で同じことが起こったらどうなっていたでしょうか?


2016年3月23日