アザーン
「アッラーアクバル」
モロッコで暮らしていると、1日に何度もこの言葉を耳にします。
アッラーアクバルとは、日本語で「神(アッラー)は偉大なり」の意。
まだ薄暗い早朝5時ごろ、この言葉で起こされることもしばしば…。
これは、イスラム教の1日5回の礼拝への呼びかけである「アザーン」の第一声です。
アザーンは録音ではなく毎回肉声で、イスラム教の礼拝所「モスク」のミナレット(塔)から拡声器を通じて流され、伸びやかな男性の声が街中に響き渡ります。
[写真]古都フェズのメディナから見るミナレット。
アザーンは、モスクからだけにとどまりません。
テレビやラジオからも流れてくるので、ふっとタクシーに乗ると、アザーンが始まったということも少なくありません。
また、アザーンでは「神は偉大なり」のほか、「アッラーのほかに神はなし」「礼拝は睡眠に勝る」といった文句もうたわれています。
イスラム教徒は、このアザーンを聞くと、仕事などでやむを得ない場合を除いてはモスクに集まって礼拝をすることになっています。
外国人かつ異教徒である私は初めこそ異国情緒を感じましたが、今ではアザーンを聞くことも日常の一部のようになっています。
2016年3月23日