学校給食と食育 日本とフランスではどんな違いがあるだろう? #2 カトラリーと献立のちがい

2021年度後期 多文化共生コース特設講義B(1)

「地域と世界をつなぐⅠB」給食/食育チーム 小丸美月 清水瞳

学校給食と食育 日本とフランスではどんな違いがあるだろう?

 給食といえば、みなさんが一度は経験したことがあると思う。小学校や中学校で、教室で友達や先生とともに食べる給食は、日本で学校生活を送ってきた私たちにとって当たり前に見てきた光景だろう。  では、学校の仕組みや食文化の異なる海外では、学校給食や食育は行われているのだろうか?  そこで、弘前と所縁のある『フランス』では、給食はどのような形式で、どのように利用されているのか? 食育は行われているのか? ということについて調べ、3組の方にインタビューを行った。フランスの学校給食や食育について見ていこう。

食器、カトラリーやその配置

 フランスの食事はコース料理が基本であり、給食もそれをベースにしている。しかし、カトラリーや食器の配置にも気を使っているという訳ではない。児童生徒は食器の置き方をほとんど気にせず、好きなように置くそうだ。フランスと日本を比較したとき、日本人の方がご飯は左・汁物は右と言ったようなルールや置き場所にこだわりを持つ人や、また、そのように教育する地域が多いようにも思う。
※1 『カトラリー』…食卓用のナイフやフォークなどの金物類をさす言葉

献立に見られる日仏の違いとは?

 日本の学校では、赤・黄・緑の3色の栄養素や塩分量等を意識したバランスの良い食事メニューが作られている。一方でフランスの学校はカロリーをほとんど気にせず、乳製品を絶対に取り入れるメニューとなっているそう。日本の給食で毎日摂ることができる乳製品は牛乳くらいしかなかった。チーズやヨーグルトなどで乳製品を摂れると牛乳が苦手な子どもでも美味しく乳製品を摂取する事ができる。  メニューの名前にも大きな違いがある。日本の給食のメニュー名は一目見ただけで何の食材が使われているか、さらには味付けや見た目までもイメージすることができる。しかし、フランスは食材の名前のみが書かれていることがほとんどであるため、全体的にざっくりとした印象を受ける。

フランス リヨン市の給食献立表

一般社団法人Jミルク「第60回フランスの学校給食その3」

日本の給食献立表

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